バチーダ in 座・高円寺
wonder × works の最新作
バチーダを観てきました。
関東近郊に暮らす日系ブラジル人たちが主人公。
ギターとパーカッションの生演奏とともに、
レストラン「ノッサ・カーザ」に集まる人々のリアルな暮らしが描き出されていました。
日系人たちのおかれている難しい状況、
日本人、外国人、日系人・・・
無自覚に持っている、差別感、偏見。
出口の見えない閉塞感。
安易な答えや、気休めの解決が提示されない。
息が苦しい・・・
でもそこに流れるブラジリアン音楽。
躍動的なリズム。
つい心を許してしまうようなギターの調べ。
その音楽に誘われて
ダンス。笑顔。はしゃぎ声。
問題は何も解決していない。
けど、まぁしょうがないねと、踊って笑って
またひたむきに生きていく。
『たくましいなぁ』
つい問題にとらわれて、
いつしか視野が極端に狭くなり、
自分を追い詰め過ぎてしまいがちな私たちに
大丈夫!何とかなるよ!
そう明るく声をかけてくれたような気がしました。
八鍬健之介さんのオリジナル作品を拝観するのは4回目。
満州夜曲、不埒なチェイン、アカメ、そしてバチーダ。
私たちの日常会話がそうであるように、
劇中の会話は、余白が多いです。
なので観終えた後に
いろいろ考えたり、気付いたり。
そうした余韻がまた、作品の大きな魅力と思います。
バチーダ、ぜひもう一度観たいです。
あの素敵な音楽も、もっとじっくり味わいたい。
充実した時間を過ごせました。
ありがとうございました。
P.S.字幕サービスも無料で利用できました。
とても読みやすくて良かったです。
こうしたツールがあれば、
聴覚に障害のある方はもちろん、
聞き取りが難しくなってきた高齢の方にも
演劇を気楽に楽しんで頂けますね。
より多くの劇場に普及してくれたらと思います。
« 三国志展 東京国立博物館 | トップページ | コートールド美術館展 in 東京都美術館 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント